欧州統一裁判所は今年12月から発効
欧州統一裁判所の準備委員会は、統一特許裁判所は今年(2017年)12月から運用可能であると発表しました。
オプトアウト(適用除外)とするための手続は、登録にかかる手続期間を考慮して9月上旬から始めるように計画されています。統一裁判所の判決によってマドプロのセントラルアタックのような状態になるのを避けるためにはオプトアウトする必要があります。
ベルギー、特許の公用語への翻訳を不要に
ベルギーは、2017年1月1日以降に許可される欧州特許の明細書について、ベルギーの公用語への翻訳を要求しないこととしました。
詳しくはこちらをご覧下さい。
EPO - Belgium dispenses with the translation requirements under Article 65 EPC
USPTO、PPACとTPACの新たなメンバーを発表
米国特許商標庁(USPTO)は、2017年1月9日、Patent Public Advisory Committee (PPAC) とTrademark Public Advisory Committee (TPAC)の新たなメンバーを発表しました。
詳しくはこちらをご覧下さい。
平成29年度弁理士試験の日程
平成29年度弁理士試験の日程が発表されました。日程は以下の通りです。
短答式試験 : 平成29年5月21日(日)
短答合格発表: 平成29年6月12日(月)(予定)
論文必須科目: 平成29年7月2日(日)
論文選択科目: 平成29年7月23日(日)
論文合格発表: 平成29年9月27日(水)(予定)
口述試験 : 平成29年10月下旬
最終合格発表: 平成29年11月9日(木)(予定)
その他、平成29年度弁理士試験について詳しくはこちらをご覧下さい。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/benrishi/benrishi2/h29_sekou.htm
欧州のクレーム中の参照符号についてのQ&A
Q. クレーム中に参照符号が必要となる場合とは
A. ①出願が図面を含み、かつ、②クレーム中に記載された特徴と図面中の対応する引用符号との関連を明確にすればクレームの理解が改善される場合、参照符号の記載が必要となる。
Q. 参照符号はクレーム中でどのように記載するのか
A. クレームに記載された特徴の後に括弧に入れて記載する。例えば、「突起(5)」。
Q. 実施形態が多数存在する場合、全ての実施形態の参照符号を書く必要があるのか
A. 全ての符号を書く必要は無く、最も重要な実施形態の参照符号を独立クレームに記載すればよい。
Q. クレームが2部分形式(two-part form)で書かれた場合、参照符号は特徴部分にのみ記載すればよいのか
A. 特徴部分だけでなく、前段(preamble)にも記載すべきである。
Q. 参照符号はクレームの解釈に影響するのか
A. 引用符号はクレームによって保護される事項を限定するものとみなしてはならない。引用符号の唯一の役割は、クレームを理解し易くすることである。明細書でその旨をコメントすることは認められる。
Q. 参照符号と共にテキストを記載することができるか
A. 括弧内に参照符号と共にテキストを記載すると明瞭性が失われることがある。
例えば、「固定手段(ねじ13、釘14)」などの表現は、参照符号と共に記載された特徴が限定的なものであるか否か不明瞭であるので、このような括弧入りの特徴は一般的に許されない。
しかし、特定の参照符号を示す必要があれば、「(13 - Figure 3; 14 - Figure 4)」などの図の追加符号は許される。
【出典】
ハーグ協定に基づく意匠の国際出願件数の推移
第5回意匠制度小委員会の配布資料として、ハーグ協定のジュネーブ改正協定加入後の状況を説明する資料が特許庁のホームページに掲載されていました。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/isyounew05/04.pdf
2015年のデータなので少し古いのですが、日本の出願人による意匠の国際出願の件数は順調に伸びているようです。外国の出願人による日本への意匠出願も、日本の条約加盟により2015年は例年以上の伸びを示しています。
最新の統計
最新のデータをWIPOのStatistics under the Hague Systemで調べてみました。
日本の出願人による国際出願
日本の出願人による国際出願の件数は、2015年に125件であるのに対し、2016年は301件となっています。
日本でハーグ協定に基づく意匠の国際出願が可能になったのは2015年5月であり、2016年の国際出願の件数もまだ集計中なので、単純には比較できませんが、かなりの割合で増えていることは間違いないようです。
意匠の国際出願における日本の指定
意匠の国際出願における日本の指定数は、2015年が576件であるのに対し、2016年は1042件となっています。
こちらも単純には比較できませんが、かなり増加していることは間違いないようです。
まとめ
新しい制度に対しては慎重にならざるを得ない部分があると思いますが、今後も意匠の国際出願の利用は広がるものと思います。
弁理士選択試験免除に「支援士試験」を追加する規則改正
弁理士試験の論文式筆記試験(選択 科目)の免除対象試験に情報セキュリティスペシャリスト試験の後継の「支援士試験」を追加する改正です。平成29年1月1日から施行されます。
詳しくはこちらをご覧下さい。
弁理士法施行規則の一部を改正する省令(平成28年12月28日経済産業省令第112号) | 経済産業省 特許庁
併せてこちらもご参照下さい。
弁理士法施行規則第6条第3号及び第9号の経済産業大臣が認める者を定める告示(弁理士法施行規則第6条第3号及び第7号の経済産業大臣が認める者を定める告示の一部改正)について | 経済産業省 特許庁
PDFのタイトルに商標法施行規則とありますが、誤記と思います。
EPO、バイオ関連出願の審査を停止
マドリッド制度125周年
WIPOのWEBサイトに125周年を迎えたマドリッド制度の業績が掲載されています。
http://www.wipo.int/madrid/ja/news/2016/news_0027.html
これによると、マドリッド同盟総会は、10月にマドリッド協定14条(1)と(2)(a)の適用の停止を決めたということです。
これにより、新たな加盟国は協定のみに加盟するということはできなくなり、新たな加盟国はマドリッド議定書(または議定書と協定の両方)に加盟することを求められることになりました。
マドリッド協定とマドリッド議定書(マドリッド協定議定書)の違いはこちらをご覧ください。