ふかきあきじ

知財について

欧州のクレーム中の参照符号についてのQ&A

Q. クレーム中に参照符号が必要となる場合とは

A. ①出願が図面を含み、かつ、②クレーム中に記載された特徴と図面中の対応する引用符号との関連を明確にすればクレームの理解が改善される場合、参照符号の記載が必要となる。

 

Q. 参照符号はクレーム中でどのように記載するのか

A. クレームに記載された特徴の後に括弧に入れて記載する。例えば、「突起(5)」。

 

Q. 実施形態が多数存在する場合、全ての実施形態の参照符号を書く必要があるのか

A. 全ての符号を書く必要は無く、最も重要な実施形態の参照符号を独立クレームに記載すればよい。

 

Q. クレームが2部分形式(two-part form)で書かれた場合、参照符号は特徴部分にのみ記載すればよいのか

A. 特徴部分だけでなく、前段(preamble)にも記載すべきである。

 

Q. 参照符号はクレームの解釈に影響するのか

A. 引用符号はクレームによって保護される事項を限定するものとみなしてはならない。引用符号の唯一の役割は、クレームを理解し易くすることである。明細書でその旨をコメントすることは認められる。

 

Q. 参照符号と共にテキストを記載することができるか

A. 括弧内に参照符号と共にテキストを記載すると明瞭性が失われることがある。

 例えば、「固定手段(ねじ13、釘14)」などの表現は、参照符号と共に記載された特徴が限定的なものであるか否か不明瞭であるので、このような括弧入りの特徴は一般的に許されない。

 しかし、特定の参照符号を示す必要があれば、「(13 - Figure 3; 14 - Figure 4)」などの図の追加符号は許される。

 

【出典】

F‑IV, 4.19 Reference signs - Guidelines for Examination